2007/09/26

今更だけど奈良の事件のマスコミ報道は変だ

最近報道がされなくなったが、奈良県橿原市の妊婦が10箇所以上の病院から受け入れを拒否され救急搬送中に死産した問題について、連日のようにテレビで報道されていた。マスコミでは奈良県の救急医療体制や拒否した病院について攻める報道のみが繰り返されていた。
妊婦は38歳で当初の報道では妊娠3ヶ月母子手帳も持っていないしかかりつけ医もいなかったという。でも、テレビの報道を見ているとどうも妊婦は妊娠7ヶ月だということ。普通に考えて「えー」という感じ。
普通の常識として妊娠が判明する妊娠2ヶ月から3ヶ月には一度は産婦人科を受診し、その後定期健診を受けるし、4ヶ月ごろまでには区役所や市町村役所等から母子手帳の交付を受ける。まして38歳という高齢出産の場合にはリスクが高いのであるからなおさらである。

またとても不可解なのは、その妊婦がそういう状態で搬送されたかよくよく見てみると夜中3時ごろにスーパーでとのことである。しかも前日に出血したとか。この人は妊婦という自覚があるのだろうか。まじめに子供を産みたいという気持ちはあまりない人なんだろうなと思われても仕方ない。よくこれと対比して1年前に奈良で分娩中に亡くなった妊婦のご主人が出てくるが、この事件とは少し性質が違うのではないだろうか。

産婦人科医もこんな高リスクで自己管理が著しく低い妊婦を受け入れて、あとで非難なんかされたらほんとかわいそう。受け入れ拒否するのがまともな気がする。

なんかこれって変!と思ってネットで調べてみたら、最近妊娠しても検診もせず、産気づいてから救急車を呼んで産むような人が多いそうだ。たしかに検診は保険が利かないから、1回当たり約5000円(検査があると1万円以上することもある)で出産が近づくと週1回もあるし、行きたくない人やできるだけ回数を減らそうとする人もいて当然なのかなあ。しかも産婦人科医が少なく、分娩の予約も妊娠初期にかかりつけの医者でないと結構難しい(里帰り出産の場合は早めに予約すべき!)。
http://osaka.yomiuri.co.jp/mama/birth/mb20070912kk01.htm

しかし、なぜマスコミは医療側についてばかり攻めるんだろうか?9/1の読売テレビ「ウェークアップ!」で、三宅久之氏が「何故か38歳妊婦にかかりつけ医がいない点」「何故かそのことをマスコミ報道が追求しない点」をツッコんでおられました。すぐにCMに突入して、結局この発言はスルーされてしまった。なぜこの点を言及する番組はないのだろうか。

産婦人科はさておき、日本国民はマスコミに支配されてるんじゃないかと思ってしまった。マスコミの言うことをそのまま受け入れるのではなくて、自分で考えるようにしないと怖いと思った。

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